関西に住んでいますと日本画の勉強に事欠きません。
実物の作品を美術館ではなく生活空間の中で体験!出来るからです。
特に、高野山などの寺院では重文や国宝指定をしていない秘仏や秘画というものが未だ沢山隠されていて面白いですねぇ。
特に私にとってトキメクのは、未だ800年から1000年も昔から御影として敬われ拝まれている風景を拝見しますと「生きた」芸術に出合えることです。
贅沢な体験旅行です。
今回の取材は、秘画中の秘画、1000年前に描かれたという真如法親王様の御影像です。
拝見いたしましたが、白鳳時代に描かれた国宝「吉祥天女画像」のような古めかしさを漂わせながら、大変リアルなお顔の描写。
鎌倉時代以降に沢山のお坊様の御影像が描かれていますが、そのようなパターン化した筆ではなく、ある意味に冒頓とした筆が真実に迫るような深い絵でした。
絵の具の状態は、墨と金泥以外の彩色は経年変化を帯びており、それも味わい深い奥ゆかしい作品でした。
優しいお顔立ちですが、何度見ても黒目が深く生きてらっしゃるようでした。