尾形光琳「紅白梅図屏風」から原寸或いは拡大図からトリミングした再現模写。
芦屋クラブ 日本画、の今年最終日のお稽古の仕上がりです。
前田青邨「不二」の再現模写。
こちらも生徒さんの今年最終日のお稽古の仕上げです。
日本画絵の具の色数は極めて少ないです。
天然の岩石を砕いて粉にした物が日本画絵の具です。
仕上がりは、見事すぎる完璧な美しさでした。
奇跡の瞬間に立ち会った様な。
再現模写とは言へ、尾形光琳の国宝の作品が、いま描かれた様な瑞々しさ。
いま咲いている梅の花を切り取って来た様な、不思議な感覚。
やっぱり尾形光琳は凄い絵を描いたのだと改めて深く思いました。
そして、生徒の皆さんが、やっぱり凄い。
瞬間瞬間の筆先の判断を間違わない凄さに、天晴れ。
寧ろ、プロの上手すぎる筆では再現しても何となくつまらない模写になってしまいますが、
生徒さんの拙く真剣に描く手が、作品を実物以上に新鮮な色の輝きを増したのだと勘づきました。
作画された皆様が、良い新年が向かられます様に輝く金が目出度く飾って下さりませ。
制作追記
日本画の制作は、コンセプト芸術の様なもので、入念な準備、お道具、作品設計で描いてゆくので仕上がる直前まで、
自分が何を描いているのか不安になる一瞬が有りますが、
読み込みが完璧なら誰にでも描けます。
素晴らしい。
私も多く学べた一年でした。