上弦の月ですね。少し欠けているお月さまの風情が寒い冬の宵にはちょうど良い侘びを感じます。冬の空はうんと暗い黒色です。空気が乾燥しているので星の光🌟も冴えていますが、その代わり夜空の黒さも絵にも描けない黒さです。
冬の風景は、本当はあまり好きではないですが、画学生の頃、春休みの課題の講評会が新学期直ぐにあるので、大学の長い春休みは、自転車を飛ばしてモチーフを探しにほぼ毎日出掛けて描いていました。風景は何処も冬枯れて、そこに美を見つける旅です。学生時代は私ほど画道に真面目な学生は居なかったと振り返ります。動物園🦁植物園🪻野沢オリンピック公園、代々木公園、上野、新宿御苑、信州、奈良、京都など、何処行っても写生や取材をしているのは私一人でした。同じ歳の描きの卵は少なくとも日本画だけでも100人はいるはず。先輩や後輩を含めたらそれはそれは沢山いるはずなのですが。同級生や先輩後輩、絵を描いている人自体が居なかったですね。一回でいいから誰かと一緒に描きたかったです。一カ月も毎日通えば、上野や岡崎の動物園にでも行けば出会いそうなものですが。1980年から90年代の話しです😃鳥🦆を描こうと思っても鳥だけ描いても絵には出来ないのに。絵を勉強できるほど幸せな事はないのに。
