小林美術館に展示中の「倣 唐獅子図屏風」です。
お正月用に緋毛氈に敷き直しす合間に、初めて8尺屏風を平面にして観ました。
作者の私も実は初めて観る作品の全貌です。
やはりデカイです。原作者の狩野永徳とその一門、そして戦国時代の力強い息吹を感じずにはいられません。
時代の人間ドラマが全て集約された様な絵です。
再現模写とは言え、コピー機など一切使わずに資料を元に全て臨書で素描して仕上げました。
細部まで描線の呼吸や質を確かめ再現する作業は、
そのまま長年の疑問を解決する事に役立ちました。
資料、伝説、霊感、直感、実証、使えるものは何でも使って仕上げました。
臨書に関しては、若い時に石膏デッサンやら写生を徹底的にしたのが役に立ったと思います。
振り返ると自分でもよくやったと思います。
白い獅子の胸の筋肉の描線のを一気に描いた時は、天に祈る様な心地で自分の腕に祈りました。